「日本オラクルの営業はきついって本当?」「日本オラクルの営業にはどんなスキルが必要なの?」 「日本オラクルの営業の向き不向きはあるんだろうか?」 「オラクルの営業スタイルやキャリアパスについて詳しく知りたい!」
日本オラクルは新卒者はもちろん転職者にも人気の企業です。
しかし、外資系企業ですので営業がきついのではないかと心配している人も多いです。
実際、日本オラクルの営業はラクではありません。
高い目標と自己研鑽が求められる点で悩む方が多いようです。
また、IT業界において求められるスキルも多岐にわたり、オラクル製品の理解や顧客との関係構築能力が重視されます。
これらをしっかり身につけ、結果を出していくことが求められます。
その一方で、自由も多くカルチャーやスタイルが合うととても働きやすい会社でもあります。
この記事では、長くIT企業で働き、日本オラクルで働く元同僚も多数いる筆者が、日本オラクルの営業がきつい理由や必要なスキル、そしてどんな人が向いているのかについて詳しく解説していきます。
日本オラクルの営業はきつい?
日本オラクルの営業は、外資系IT企業の営業から大きく逸脱するほど特異ではありませんし、激務ではないことが多いです。
しかし、転職回転率も比較的早く、きついと感じている人は一定数いるのは間違いないでしょう。
オラクルの営業がきついと感じるのはどういったところか、3つの観点から掘り下げて見てみましょう。
日本オラクル営業きつい理由①ストレッチした高い目標とプレッシャー
日本オラクルでは、営業職に与えられる目標が毎年非常に高く設定されています。
これは、毎年右肩上がりに成長している営業利益を達成していることからも、求められる目標が高いことが想像できるでしょう。
ストレッチ目標と呼ばれる高い目標が課されることで、営業担当者は常にプレッシャーを感じながら働いています。
また、上司によっては、案件や数字に対して非常に強いプレッシャーをかけてくることがあり、営業職の精神的負担が大きくなる場合があります。
加えて、エンタープライズ向けの案件は一件あたりの金額が非常に大きく、失敗できない案件を担当することになると大変です。
大規模な案件を落としてしまうと会社全体の利益に大きく影響するため、そのような案件を抱えた際のプレッシャーは計り知れません。
大口案件を任されると、その重圧から心身ともに疲弊してしまう営業担当者も少なくありません。
こうしたプレッシャーの積み重ねが、日本オラクルの営業職を「きつい」と感じさせる一因になっています。
日本オラクル営業きつい理由②新しい製品や機能のキャッチアップが大変
日本オラクルの製品は、クラウドやエンタープライズ向けのソリューションを中心に常に進化しています。
新しい製品や機能が定期的にリリースされ、営業担当者はそれに合わせた最新の知識を持ち続ける必要があります。
顧客の期待に応えるためには、適切な製品提案ができなければならず、それには最新の情報を絶えずインプットし続けることが求められます。
特に、オラクルは製品ラインナップは非常に多岐にわたるので、それぞれの特徴や利点を把握するのは簡単ではありません。
自分の主要製品について深く知っているだけでなく、広範な製品の知識を薄く広く持つことも必要であり、日々の業務に追われながらも、常に最新情報をキャッチアップする姿勢が重要です。
日々の業務だけでも大変な中、時間をみつけて勉強したり情報を追いかけ続けることがきついと感じる営業は少なくないでしょう。
日本オラクル営業きつい理由③本社の意向が強く日本のビジネスに合ってないことがある
日本オラクルの営業が「きつい」と感じるもう一つの要因は、アメリカ本社の意向が強く、日本市場との間にギャップが生じることです。
アメリカ本社からグローバルに統一された製品戦略や営業方針が提示されるものの、日本市場には独特の商習慣や顧客ニーズが根強く存在します。
そのため、グローバル戦略が日本市場にうまく適合しないことがしばしばあり、営業担当者はその調整に苦労します。
本社からの戦略が全くハマらなかったり、日本の顧客に受け入れられないことも珍しくありません。
日本のビジネス文化に適応するためには、製品のカスタマイズや柔軟な対応が求められることがありますが、本社からの方針ではそれが制限されることもあり、顧客と本社の間で板挟みになることがあります。
こうした状況は、営業担当者にとって非常にストレスフルであり、仕事の難しさを一層際立たせています。
日本オラクル営業で頑張るメリット
日本オラクルで営業職として活躍することは、急速に進むデジタルシフトやクラウド化の波に乗り、IT業界での人材価値を高める絶好の機会です。
オラクルで営業として頑張ることで得られるメリットについて解説します。
日本オラクル営業頑張るメリット①市場価値の高いIT・DX・AIといった領域で経験を積める
オラクルは、クラウド、デジタルトランスフォーメーション(DX)、AI(人工知能)など、市場価値の高いIT領域にフォーカスしたソリューションを提供しています。
オラクルの営業職として、これらの最先端技術を活用した提案営業を行うことで、急速に成長するこれらの分野で貴重な経験を積むことができます。
ITやDX、AIといった領域で実績を重ねることは、オラクル内外でのキャリアに大きなプラスとなります。
オラクルの営業を通じてこれらの技術分野に精通し、企業の変革をサポートする能力を養うことで、IT業界全体での市場価値が高まり、他社への転職やさらなるキャリアアップの際にも大きな強みとなるでしょう。
日本オラクル営業頑張るメリット②オンプレミスからクラウドへの変革期で成長機会が豊富
企業がオンプレミスからクラウドへと移行する変革期において、オラクルの営業職はこの移行をサポートし、顧客に最適なクラウドソリューションを提供する役割を担います。
クラウド化が進む現在、オラクルの製品やサービスに対する需要は高く、営業としても多くの成長機会に恵まれています。
特に、オンプレミスシステムからクラウドソリューションへの提案を成功させることで、営業スキルだけでなく、顧客のビジネスを根本から変革する経験が得られます。
こうした経験を通じて、ビジネスパートナーとして顧客の信頼を得ながら、自身の成長を実感できる場が広がります。
日本オラクル営業頑張るメリット③数字にコミットする能力が上がる
オラクルの営業職は、目標達成に向けて常に成果を求められる環境にあります。
売上目標やKPIに対する強い意識を持ちながら、自らの戦略を考え、実行する力が求められます。
こうした成果主義の環境で働くことは、営業職としての目標達成能力を鍛え、数字にコミットする力を高める絶好の機会です。
特に、大規模な企業向け案件を担当する際は、顧客のニーズに応え、確実に成果を出すことが求められます。
その結果、営業としてのスキルが高まり、成功体験がさらなるモチベーションとキャリアアップの基盤となります。
数字に対する強い意識は、他社でも評価されるスキルであり、オラクルでの経験が将来のキャリアにプラスの影響を与えることは間違いありません。
日本オラクルの営業職で活躍する人の特徴は?
日本オラクル営業活躍する人①特定業界の深い知見やお客様の課題を見つけ出す力がある
日本オラクルの営業は、業界ごとに担当が割り振られることが多いです。
ですので、クライアントが属する特定業界の深い知見を持ち、それに基づいて顧客のビジネス課題を見つけ出す力が必要です。
特に製造業や金融業といったそれぞれ業界において、その業界固有のビジネス課題やニーズがあり、それに合わせて進化したITシステムもあります。
それらのバックグラウンドを理解していたり、またはそれを正確に理解するよう努め、更にはクライアントが気づいていないような潜在的な問題を発見する力がある人は活躍できます。
営業とは、単に製品を売るだけではなく、顧客の業務フローや課題を的確に理解し、それに基づいてソリューションを提案する役割を担っています。
特定業界の知識を生かして、顧客の本質的なニーズを掘り下げ、問題解決に向けた提案を行う力が、日本オラクルの営業に求められています。
日本オラクル営業活躍する人②人を巻き込む力・社内外の調整力がある
日本オラクルでは、社内外で多くの関係者を巻き込んでプロジェクトを進める必要があります。
社内にはエンジニアやコンサルチーム、他製品の営業担当などがおり、それぞれの立場によって、KPI(業績指標)や思惑が異なることがあります。
こうした各部署の異なるKPIや意向を理解し、適切に調整していく力がある営業は、社内のサポートも得られやすく、成功しやすいです。
また、案件をしっかりクローズし受注するには、お客様の担当者だけでなく承認者や応援者を見つけ正しくアプローチすることが必要です。
社外の人も含め、うまく巻き込みながら案件を進めていく手腕が求められます。
こういった調整力を発揮することで、顧客に対してスムーズな営業活動が展開でき、チーム全体としての成果を上げることができます。
人を巻き込みながら、複雑なプロジェクトを円滑に進める力は、オラクルの営業職にとって非常に重要なスキルです。
日本オラクル営業活躍する人③ “セルフサービス”をもろともせず自律自走できる
オラクルでは「セルフサービス」という用語がよく使われます。
これは、「なんでも自分でやらないといけない会社」ということを揶揄する言葉です。
日本オラクルは、周りが親切にお膳立てをしてくれるような環境では残念ながらありません。
むしろ、自ら行動を起こし、必要な情報やリソースを自分で見つけ、進めていく力が求められます。
このセルフサービスの文化では、営業担当者が自ら戦略を立て、必要な武器を手に入れ、自走していかなければならないのです。
営業活動に必要なリソースや情報も、自ら取りに行き、活用することが必要です。
そのため、自己管理能力や自律性が非常に重要です。
逆に、主体的に動く人に対してはとても寛容で協力的な雰囲気があるのが日本オラクルのカルチャーでもあります。
指示を待つのではなく、自分自身で課題を解決し、目標を達成する力があるひとが、日本オラクルの営業として活躍するでしょう。
日本オラクルの営業に向いていない人・活躍できない人
日本オラクル営業に向いていない人①数字のプレッシャーにストレスを感じる人
日本オラクルの営業は、営業成績が厳しく評価され、毎年高い目標が課されます。
目標は、毎年かなりストレッチしており、前年同様程度だと全くの未達になるぐらいの目標がセットされることもあり、さらなる成長や大きな成果が求められます。
営業活動においては、四半期ごとに目標達成の進捗がチェックされるため、常に数字を意識した行動が必要です。
したがって、売上目標やKPIの達成に強いプレッシャーを感じやすい人にとって、この環境は非常にストレスフルとなります。
数字を達成するためには、長期的な計画と粘り強さが必要です。
また、どんなに努力しても結果が出ない場合もあり、そうした時に自分を奮い立たせ、前向きに次のチャンスに取り組む力が求められます。
数字に対してネガティブな感情を抱きやすい人や、結果が出ないとすぐに心が折れてしまう人には、このような高い成果主義の環境は向いていません。
目標を達成することに喜びを感じ、プレッシャーをモチベーションに変えることができる人でなければ、日本オラクルの営業職での成功は難しいかもしれません。
日本オラクル営業に向いていない人②社内コンフリクトにストレスを感じる人
日本オラクルのような大規模な企業では、各部門が異なる目標やKPIを持って活動しているため、部門間の意見の食い違いや優先事項の衝突がしばしば発生します。
特に、製品ごとに営業担当が異なる為、ひとつの顧客に対して複数の営業担当がいることもあります。
それぞれが自部門の利益や目標を最優先に考えるため、部門間での調整が難航することも珍しくありません。
営業職として、こうした縦割り組織の中で、社内のコンフリクトをうまく調整し、合意を形成する力が求められます。
しかし、こうした社内のコンフリクトに対してストレスを感じやすい人や、意見の違いに対応することが苦手な人にとっては、オラクルの組織文化は非常に厳しく感じるかもしれません。
部門ごとに異なる優先事項や利害関係を調整し、プロジェクトをスムーズに進めるためには、強いコミュニケーション力と交渉力が不可欠です。
特に、部門間での協力が必要な大規模案件では、こうした調整のスキルが欠かせません。
もし、このような複雑な人間関係や調整が苦手だと感じるなら、日本オラクルの環境ではストレスが大きく、難しいと感じるかもしれません。
日本オラクル営業に向いていない人③自主的に考え動くことが苦手な人
日本オラクルの営業職では、指示を待つだけの受動的な姿勢では成果を上げることが難しいです。
オラクルの文化として「セルフサービス」の概念が浸透しており、担当者自ら積極的に情報を収集し、行動を起こしていくことが求められます。
上司やチームメンバーがすべてをお膳立てしてくれるわけではなく、必要なリソースや情報は自分で取りに行かなければなりません。
このため、指示待ちの姿勢や受動的な働き方では、成果を出すのが難しい環境です。
例えば、新しい製品や市場のトレンドをキャッチアップするためには、日々の業務の中で自ら勉強し、顧客に最適なソリューションを提案する準備をしなければなりません。
提案に必要な人的リソースがあれば、上司や該当部門と掛け合ってリソースを引っ張ってくる必要もあります。
周りがサポートしてくれるのを待つのではなく、自分で行動し、自らの仕事を切り開いていく姿勢が必要です。
こうした自主的な働き方が苦手な人や、常に指示を受けてから行動するタイプの人には、日本オラクルの営業職は非常に厳しい環境になるでしょう。
自律的に動ける人こそが、この環境で成功できるのです。
日本オラクルの営業の種類
日本オラクルは、製品群ごと(ピラー)で部門が分かれることが多いです。
それぞれの製品群ごとに営業チームがあり、担当が割り振られます。
かなり多くの製品群があるので営業の種類も多いのですが、代表的なものをご紹介します。
インサイドセールス
日本オラクルのインサイドセールスは、主にデジタルツールを活用した非対面営業を担当します。
電話やメール、オンラインミーティングを通じて、顧客との関係を築きます。
リードの創出や初期段階での顧客ニーズ掘り起こしに重点を置き、営業プロセスの次のステップへとつなげる役割を担っています。
エンタープライズ営業
エンタープライズ営業は、大手企業やグローバル企業を対象にした営業スタイルです。
オラクルのクラウドやライセンス、ハードウエアなどのソリューションを提案し、顧客のビジネス変革を支援する役割を担います。
複雑で長期的な商談が多く、顧客との深い信頼関係を築くことが求められます。
Oracle Digital(オラクルデジタル)
Oracle Digitalは、中規模法人向けのクラウド製品やソリューションを提案する営業チームです。
迅速な対応と柔軟な提案が特徴で、顧客の導入やスケールアップをスムーズにサポートします。
特にクラウド分野に強みを持ち、短期間での成果を目指すスタイルが求められています。
パートナー営業
パートナー営業は、オラクル製品を取り扱うパートナー企業と協力し、彼らがオラクルのソリューションをより効果的に販売・提供できるように支援します。
パートナー営業の主なミッションは、パートナー企業と共に市場開拓を行い、オラクル製品の浸透を加速させることです。
パートナー営業では、パートナー企業に対する技術的なトレーニングや販売支援を行い、また、パートナーが顧客に対して適切なソリューションを提案できるようにバックアップします。
オラクルとパートナー企業の橋渡し役となるため、パートナーとの良好な関係構築が非常に重要です。
パートナー営業には、パートナー企業との協働を推進し、双方のビジネスを成功に導くためのリーダーシップと、柔軟なコミュニケーション能力が求められます。
市場のニーズを的確に捉え、パートナーと共に成長する姿勢が大切です。
オラクル営業が提供する製品・サービス
日本オラクルの営業職は、幅広い製品群を取り扱い、それぞれの製品が異なる顧客ニーズに応えています。クラウドサービスを中心に、データベース、ミドルウェア、アプリケーション、ハードウェアなど、さまざまなソリューションを提供しています。
ここでは代表的な製品・サービスをご紹介します。
データベース・ミドルウェアなどテクノロジー系のライセンス
オラクルのデータベース製品は、世界中の企業で信頼されており、ミッション・クリティカルなシステムを支える基盤となっています。
特に、データセキュリティやパフォーマンスを重視する企業にとって、オラクルのデータベースは非常に重要です。
ミドルウェア製品も、アプリケーションの円滑な運用を支える技術基盤として、企業のビジネスを支えています。
しかし、ライセンス営業には特有の難しさがあります。
ライセンス形態や価格設定が複雑なため、顧客に対してわかりやすく説明し、最適なプランを提案することが不可欠です。
また、ライセンスの更新やアップグレード提案を行う際には、顧客の将来のIT戦略や成長計画を理解し、それに合致した柔軟な提案を行うことが重要です。
顧客にとって長期的にメリットがあるライセンス提案を行い、信頼関係を築くことが営業成功のポイントとなります。
ERP、CRMなどのアプリケーションのライセンス
オラクルのERPやCRMは、企業のビジネスプロセスを自動化し、業務の効率を向上させるために欠かせないツールです。
特に、大企業やグローバル企業では、複数の部門や国をまたぐ大規模な導入が一般的です。
オラクルのアプリケーションは、多国籍企業や複雑な業務フローを持つ企業に最適なソリューションを提供し、業務の標準化や効率化に貢献しています。
営業活動においては、顧客の業務プロセスを詳細に理解し、ERPやCRMの導入がどのような具体的な成果をもたらすかを明確に伝えることが求められます。
特に、既存のシステムとの連携や業務改善によるコスト削減効果を強調し、顧客にとっての価値を高める提案を行うことが重要です。
Oracle Cloud Infrastructure (IaaS/PaaS)
OCI (Oracle Cloud Infrastructure) は、日本オラクルが提供するクラウドサービスの中核です。
IaaS(Infrastructure as a Service)およびPaaS(Platform as a Service)として、企業のインフラやプラットフォームをクラウド上で提供しています。
データベースを中心に、オラクル製品をオンプレミスで利用しているお客様は多いので、そういったオンプレミス環境に依存していた顧客に対して、いかにクラウドシフトを促すかが重要な営業課題となります。
既存のオンプレミス顧客に対しては、クラウド移行のメリットを具体的に説明し、コスト削減や運用効率の向上を強調することが重要です。
クラウドシフトをスムーズに行うためにも、技術的なサポートや移行計画の提案が必要です。
一方で、オンプレミスであまり成約に至らなかった企業には、クラウドで切り込んでいくことが新たなビジネス創出のチャンスとなるため、いかにOCIの強みを伝えて採用してもらうかが鍵となります。
OCIは、競争の激しいクラウド市場で他の大手企業(Amazon Web Services、Microsoft Azureなど)と競合するため、差別化を図るための柔軟な提案力や、顧客のビジネスニーズに適応したソリューション提供が必要です。
営業担当者は技術的な知識とともに、顧客がクラウド移行に対して感じている不安や疑問を解消する力が求められます。
ERP Cloud・CRM Cloud・その他アプリ系クラウド
ERP(Enterprise Resource Planning)やCRM(Customer Relationship Management)クラウドは、企業の業務効率を向上させるために不可欠なビジネスアプリケーションです。
オラクルのERPやCRMは、多くの業界で導入されており、オンプレミスで長年オラクル製品を使用してきた企業に対しては、クラウドシフトの促進が営業活動の大きなテーマとなっています。
現在オンプレミスでオラクル製品を使用している顧客に対して、クラウドへ移行することで得られる運用効率の向上や、新機能の活用によるビジネス変革を訴求する必要があります。
クラウドへの移行が進むことで、顧客はより迅速なアップデートや最新機能を活用できるため、これらのメリットを効果的に伝えることが営業の成功の鍵となります。
また、ERP CloudやCRM Cloudには新しい機能が次々と追加されるため、顧客がその機能にどのような価値を感じるかを的確に見極め、提案する力が必要です。
顧客ごとに業務課題や優先事項が異なるため、それに応じた訴求ポイントを見つけ、導入の利点を強調することが大切です。
顧客の業務フローやビジネス目標を深く理解し、クラウドがもたらす具体的な成果を明示することが求められます。
ハードウェア
オラクルのハードウェア製品、特にExadataやSparcサーバーは、大規模データベースやミッションクリティカルな業務を支える製品です。
これらの製品は、データベースとアプリケーションのパフォーマンスを最大限に引き出すために高度な技術が使われており、信頼性やスケーラビリティが求められる企業に適しています。
しかし、ハードウェア営業は、他のクラウドベンダーやサーバーベンダーとの競争が激しく、製品の技術的な優位性だけでなく、トータルコストや導入後のサポート体制についても深く説明する必要があります。
また、社内ではクラウドに力を入れているため、社内のクラウド営業とバッティングし、社内コンフリクトを起こす場合もあります。
クラウド化が難しい企業や領域を見つけ、顧客にとって最適なハードウェアソリューションを提案することが重要です。
また、導入後のサポートまでしっかりとフォローすることが、顧客との長期的な関係構築につながります。
日本オラクル営業職のキャリアパス
日本オラクルでは、多様なキャリアパスが用意されています。
社内公募制度もあり、自分が希望するポジションに空きがあれば、自ら手を挙げて異動希望を出すことが出来ます。
同じチームで長く働く人も多いですが、個々のスキルやキャリアビジョンに応じた選択肢があり、自分の希望やキャリアプランに合わせて、自ら動く人もいます。
ここではよくあるキャリアパスの例をご紹介します。
インサイドセールスからフィールドセールスへステップアップ
日本オラクルの若手は、まずインサイドセールスとして経験を積んだ後、フィールドセールス(エンタープライズ営業やオラクルデジタルなど)へステップアップすることが一般的です。
インサイドセールスでは、主にメールや電話で顧客とのコミュニケーションを行い、リードを創出する役割を担いますが、フィールドセールスになると、直接顧客と向き合い、大規模な案件を担当する機会が増えます。
このステップアップは、顧客との深い関係を築くために重要なプロセスであり、営業スキルを磨く大きなチャンスでもあります。
フィールドセールスに移行することで、単なる製品の提案だけでなく、顧客のビジネス戦略に深く関与し、より高度なソリューションを提供する役割を果たすようになります。
フィールドセールスは社内外の調整力やリーダーシップも求められるため、さらなる成長が期待されます。
Key Account Director職へのキャリアパス
Key Account Directorは、日本オラクルにおける上級営業職であり、大手顧客との長期的な関係を構築し、戦略的なパートナーシップを推進する役割を担います。
このポジションに移動するためには、フィールドセールスでの豊富な経験と、卓越した営業成績が求められます。
Key Account Directorは、単なる営業活動を超えて、顧客の経営層との関係構築や、長期的なビジネス目標に向けた戦略提案を行います。
大規模なプロジェクトを統括し、企業全体のビジネスに貢献することで、日本オラクルのビジネス成長を牽引する存在です。
高度な交渉力とリーダーシップが求められ、企業の成長に直接貢献できるポジションです。
他の営業部門へ行く
日本オラクルにはさまざまな営業部門があり、異なる製品担当の営業もいます。
他の営業部門へ異動し、新たな分野に挑戦することもキャリアパスの一つです。
例えば、インフラ系の営業部から、アプリケーション営業部門へ異動することで、異なる技術分野の知識を深めることができます。
異動先では、これまで培ってきた営業スキルを活かしつつ、別の製品や市場に対する理解を広げ、新たな顧客層へのアプローチが可能になります。
また、異なる営業部門での経験を通じて、自身の専門性を高め、より広範なスキルセットを獲得することができます。
これにより、社内での評価が高まり、さらに高いポジションへの昇進や、リーダーシップを発揮する機会が増えるでしょう。
オラクルの看板を引っ提げて転職
日本オラクルで培った経験と実績は、業界内でも非常に評価されます。
オラクルの営業という実績を持って他社へ転職するというキャリアパスも多く見られます。
特にオラクルのようなグローバルIT企業での経験は、他の大手IT企業やテクノロジー関連の企業においても高く評価されるため、キャリアの次なるステップとして転職を考えることも自然な選択肢となります。
オラクルの看板を持っていれば、他社でも即戦力として活躍できると期待され、転職がしやすいでしょう。
オラクルの製品知識や顧客管理能力、プロジェクトマネジメントスキルは、他のテクノロジー企業でも必要とされるスキルです。
さらに、オラクルでの実績を基に、より高いポジションでの採用や、新しいチャレンジを行える可能性が広がります。
転職先としては、他のIT企業だけでなく、顧客であった事業会社に転職して新たなビジネスチャンスを生むケースもあります。
オラクルで培ったキャリアを次のステップに活かすことで、さらに成長し、新たな挑戦を続けることができるでしょう。
日本オラクル営業職の年収とインセンティブ制度
日本オラクルの営業職は、高い成果を上げることで充実した年収とインセンティブを得ることができる仕組みが整っています。営業成績がダイレクトに報酬に反映されるため、やりがいがある一方で、成果が出ない場合のリスクも存在します。ここでは、年収やインセンティブ制度の詳細と、それに関連する注意点について説明します。
営業職の給与の仕組み(基本給とインセンティブ)
日本オラクルの営業職では、年俸制で、基本給に加えてインセンティブが支給される仕組みとなっています。
基本給は役職や経験に応じて設定され、IT業界の中でも比較的高い水準でスタートすることが多いです。
インセンティブは四半期ごとに営業成績に応じて支給されるため、成果を上げれば短期間で大きな収入を得ることが可能です。
営業目標の達成度に基づいてインセンティブが決まりますが、特に優れた成績を上げた場合には追加のボーナスもあり、頑張りが報酬に直結する仕組みです。
高い目標が課される一方で、その目標をクリアすれば大きな見返りが得られるため、成果主義の文化が色濃く反映されています。
インセンティブの特徴
日本オラクルでは、営業成績が非常に良い場合、インセンティブの上限がほぼ設けられておらず、成果次第で報酬を大幅に増やすことができます。
大規模な案件を成功させたり、四半期の目標を大きく上回る営業成績を残すことで、インセンティブが大きく跳ね上がる仕組みになっています。
特に、大手企業を対象としたエンタープライズ営業では、契約額も大きいため、その分インセンティブも高額になる傾向があります。
しかし、この報酬の仕組みにはリスクも存在します。
テリトリ(担当エリアや顧客層)には当たり外れがあることが知られており、場合によっては全く結果が出せないテリトリに配属されることもあります。
こうした場合、営業目標が達成できず、インセンティブがゼロになることもあり得ます。
優れたテリトリに恵まれた場合には大きな成果を上げられますが、そうでない場合は、営業成績に左右されるリスクも伴います。
基本給は上がらないと思っておいた方がよい
日本オラクルでは、基本給は基本的に継続維持されることが多く、昇給することは少ないと言われます。
昇進や昇給の機会は限られており、入社後に基本給が全く上がらない人も多く見受けられます。
そのため、基本給に依存する形での収入アップは期待できず、むしろインセンティブが年収全体における重要な要素を占めることが多くなります。
このため、転職時や入社時にしっかりとベース給について交渉しておくことが非常に重要です。
特に、最初のオファー段階での給与設定がその後の年収に大きく影響するため、交渉を怠ると後から基本給を引き上げるのが難しくなります。
オラクルで長期的にキャリアを築く上では、最初の段階で高いベース給を確保しておくことが成功の鍵となります。
日本オラクル営業職の労働環境と働き方
日本オラクルは、グローバルなIT企業として、労働環境や働き方改革に対しても先進的な取り組みを行っています。
特に、労働時間の柔軟性やリモートワークの導入が進んでおり、営業職においても働きやすい環境が整備されています。
労働時間と業務量のバランス
日本オラクルの営業は、B2Bの大規模案件を扱うことが多く、そのために必要な準備や顧客対応には多くの時間が割かれます。
契約までのプロセスが長期化することもあり、顧客とのコミュニケーションや提案書作成などの業務量が膨大になることも少なくありません。
特に、四半期末や重要な契約が迫った際には、長時間労働を余儀なくされることもあります。
しかし、日本オラクルは自己管理を重視する文化があるため、営業担当者が自分のペースで業務を進めることができます。
個々の裁量が大きく、業務量を管理しながら働くことが可能です。
そのため、仕事の効率を上げ、ワークライフバランスを保つために、いかに自己管理能力を発揮するかが重要になります。
柔軟に業務を進めつつ、成果を出すためのバランス感覚が求められます。
働き方改革の取り組みとリモートワークの活用
日本オラクルでは、リモートワークに関して先進的な取り組みを行ってきました。
実は、コロナ禍以前からリモートワーク制度を取り入れており、始まりはなんと2002年です。
最初は試験的な導入でしたが、その後、2004年からは正式に全社員を対象とした在宅勤務制度が運用されるようになりました。
2015年には、一般社団法人 日本テレワーク協会主催の「テレワーク推進賞」で、テレワーク実践部門 優秀賞を受賞するなど、リモートワークを活用した働き方が評価されています。
このように、日本オラクルはリモートワークの先駆者として、長年にわたり働き方改革を推進し、他企業に先駆けて柔軟な働き方を提供する体制を整えてきました。
コロナ禍以降も、このリモートワーク制度は進化し続けており、現在ではハイブリッドワークの形を採用しています。
社員は出社とリモートワークを効率よく併用し、柔軟に業務を進めることができる環境が整っています。
営業は、顧客との対面ミーティングが必要な場面とオンラインでのやり取りができる場面を使い分けながら、業務の効率化が図られています。
このような働き方により、場所や時間にとらわれない柔軟な営業活動が可能となり、社員が最適なワークライフバランスを維持しながら成果を上げられる仕組みが確立されています。
日本オラクルでの女性営業について
日本オラクルでは、女性営業職が活躍できる環境整備とキャリア支援に力を入れています。
日本オラクルでは、営業も含め、女性がたくさん活躍しています。
日本オラクルの女性社員の割合と女性管理職比率
日本オラクルでは、女性社員の割合が年々増加しており、女性の営業職や管理職として活躍する人も増えています。
実際に、女性管理職比率も高く、企業全体として男女平等なキャリア機会を提供するための施策が進んでいます。
2024年時点での女性管理職比率は14%であり、これは日本国内のIT企業の中でも高い水準にあります。
このような背景には、日本オラクルが積極的に管理職への昇進をサポートするためのプログラムを導入していることがあります。
具体的には、Oracle Women’s Leadership(OWL)というプログラムがあります。
OWLは、Oracleの現在および将来の世代の女性リーダーと連携し、活力を与えることを使命とするグローバル開発プログラムで、多くの女性が参加しています。
女性リーダーシッププログラムや、タレントマネジメントに基づいたキャリア形成の支援が行われており、女性社員が管理職を目指しやすい環境が整えられています。
これにより、女性が管理職に就き、ビジネス全体に対して影響力を発揮するケースが増加しています。
日本オラクルの女性営業
日本オラクルでは、実際に多くの女性営業職が働き、キャリアを築いています。
女性営業職が特に活躍している分野は、クラウドサービスやデジタルソリューションの提案営業です。
こうした分野では、顧客との関係構築や、ニーズに応じた柔軟な提案力が求められますが、女性営業職は顧客からの信頼を得やすいという特性を活かし、大型案件をまとめ上げるケースもあります。
営業職として優れた成績を上げた女性社員が、マネージャーやディレクター職に昇進し、さらに次世代のリーダーシップを発揮している事例もあります。
また女性がキャリアを築ける理由の一つに、ワークライフバランスの支援があります。
育児休暇や介護休暇などの制度が充実しており、ライフステージに応じた柔軟な働き方が可能です。
また、リモートワークやフレックス勤務も積極的に導入されているため、家庭と仕事の両立がしやすい環境が整えられています。
女性でも子育て中でも、男性と遜色なくキャリアを築いていける環境というのは、女性にとっても男性にとってもメリットとなっていると言えます。
まとめ:日本オラクル営業はきつい部分もあるがその後のキャリアが広がる
日本オラクルの営業職は、プレッシャーや高い目標設定に対する厳しさもあり、業務負荷が大きい面もあります。
しかし、その厳しい環境の中で培われるスキルや経験は、自己成長につながり、オラクル社内はもちろん、他の企業でも通用する強力な武器となります。
オラクルで培った営業力や技術知識は、社内での昇進や他部門への異動に役立つだけでなく、外部の企業や他のIT業界でも非常に高く評価されます。
オラクルでのキャリアがその後のキャリアを豊かにしてくれるのは間違いありません。
また、オラクルは外資系企業ということもあり、転職サイクルが早い環境です。
数年でオラクルを去る社員も多く、周囲からもそうしたキャリアステップは理解されているため、数年で転職しても変に思われることは少ないです。
このため、不安があっても飛び込むデメリットは少ないですし、実際やってみて難しければ無理をせずに、次のステップを探せばよいだけです。
オラクルで数年働いた経験は、その後のキャリアで十分な価値を持ちます。
無理をしすぎて燃え尽きるより、自分に合ったバランスを保ちながら、可能な範囲で業務に取り組むことで、自己成長とキャリア形成を両立させることができます。
オラクルの営業職は確かに厳しい環境ですが、自己成長を考える上で素晴らしい機会でもあります。
自分のキャリアパスをじっくり考え、オラクルでの経験が今後のキャリアに大きく貢献するのであれば、踏ん張って頑張る価値は大いにあります。
今オラクル営業がつらくてしんどい人も、オラクル営業に興味があるか飛び込むべきか悩んでいる人も、自信をもってそのチャレンジを楽しんでもらえたらと思います。
5年10年後、またはもっと早い段階で、オラクル営業で頑張った過去の自分に感謝する時が来ることは間違いないでしょう。